家かマンションか

小学6年生、私が中学に上がるという時期に、引っ越すか、という話になった。近くのK市の分譲住宅地を見に行った。

まだ区画整理されただけの土地もあった気がする。

そのなかで内覧した家に、シャワーのついた洗面台がすごく印象的だった。

いくつかみて、家族でいろいろ話しをした。

ただ、自分にはどうしてもゆずれないところがあった。

それは、「坊主頭」

今では考えられないけれど、その地区は、中学生になると、男子は全員坊主になるというところだったのだ。

そのとき住んでいたところは、まったくそんなことはなかった。

さすがに坊主はかなりいやだった。

だから、いやだといった気がする。

結局家を買うことはなく、私の部屋が確保できるだけの部屋数のあるマンションに引っ越すことになった。

そして、引っ越してしばらく、電車通学だったことも覚えている。

妹とともに通学していた。