鉛筆の芯

高学年のころだったか。

班長かなにかのリーダー役をやっていた。

班のなかの誰かが何か良くないことをしたのだろう。

私は相手の頭を鉛筆で叩こうとした。

しかし、先がとがっているから危ないと思い、反対にして叩いた。

当然流れで、自分の手のひらに鉛筆がささった。

そして、折れた。

それ以来、私の手のひらには鉛筆の芯がずっとはいったままだ。

そういうものはいずれ体の中を通って、心臓に届いてしまう、というようなことを信じた私は、何度か自分で取りだそうとしたが、痛すぎてやめた。

そして、今も手のひらにその鉛筆の芯は残っている・・・